<中段階の技術>

道具と仕口を習得した後は、材料となる木材を見極める目が求められます。木表と木裏、柾目と板目、アテ木(反りやすい木)など、それぞれの性質を把握して、最適な組み合わせを発見できなければいけません。そして、ふさわしい木の厚みに整え、仕口で差し合わせられるよう、日々精進します。
江戸指物の場合、前面に複雑で美しい杢目を使い、周囲にはその杢目を引き立てる材を配するなど、杢目をデザインと考え、全体のバランスを見る力が求められます。また、湿気や乾燥など、エアコンや四季の変化に負けない工夫も求められます。

<初歩の技術>

弟子の誰もが親方から教わる技術です。最初は道具の手入れや直し方から始まり、次いで道具使いの速さや正確さを身につけます。逆目の止め方なども習得します。
また、自分で道具を作る技術も学びます。既製品では使いにくい場合が往々にしてあるからです。
そして、仕口です。数十種類ある、板材や棒材の差し合わせ方を身につけます。

現代生活とは?

現代は、住まいは寝起きするところであり、友と語るのは近くのファミレスかマック、それともゲーセン。食事は加工済の冷凍食品をチンして個々に済ませている。買い物はインターネットでペイペイ払い。遊びは、同じ趣味を持つ仲間とつるみ、家族それぞれは、別々にしたいように生きている。そして、みんな、高校、大学、就職、結婚と同じような道を歩いて大人になってゆく。今の若者は、みんな同じ顔に見える。それぞれに個性的な服装や髪型をしているけれど、何故か同じように見える。個性があるようなないような…?
菅田将暉さんが、二十歳の若者たちに一言、と乞われて、「一つのことを辛抱強く続けていける大人になってほしい」と言っていましたが、なかなか名言だな、と思いました。いつか花が咲いた時、何かが生まれるかもしれないと思いました。(矢尾板)