井上喜夫 いのうえよしお
生年月日/ 昭和17 年1 月1 日
伝統工芸士
好きな品物/毎回違った品物を製作するのが好きです
幼少期よりものづくりが好きで、指物師だった父親、井上猪治親方の仕事を継ぐ、二代目。小箪笥や鏡台を得意とします。
平成23年、瑞宝単光章叙勲。
〒116-0014
東京都荒川区東日暮里4-18-5
Tel.Fax 03-3807-3426
● ( 今も大切にしている) 親方からのメッセージ
人の仕事を見て覚えろと言われたことです。昔は仕事場ごとに技術は門外不出でしたから、どんな
に親しくても他の職人の仕事場に入ることはできませんでした。ですから自分の技術をレベルアッ
プさせるために数名の親方のところに弟子入りをして、それぞれの仕事場で新しい技術を見て覚え
ました。
●思い出に残る仕事( お客様とのエピソードなど)
歌舞伎役者の楽屋鏡台をその役者の襲名披露にあわせて製作するというご注文がありました。日にちが迫っていたので自分と弟子2人で楽屋鏡台、姿見、お絞り掛けなど一式を2 ヶ月たらずで急いで仕上げたことがあります。楽屋鏡台の形式はだいたい決まっていますが、その役者さんから自分らしい個性を出してほしいとのお話があって、その時は鏡のサイズなど大きくしてほしいとのご依頼でした。
主な作品
■水屋箪笥 クワ・キハダ材 拭漆 W820×D330×H985㎜
表情豊かな島桑の杢目とアクセントになる網代編みの板を、直線的なデザインの中に配した、指物らしくも現代性ある箪笥。上段と下段の杢目に連続性があり、一枚板の面白みが味わえる。